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病気・症状 事典


3.産科・婦人科(産婦人科)で扱う病気と症状

子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)


関連する病気・症状:子宮内膜症子宮筋腫


子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)とはどんな病気なのでしょうか?

 子宮腺筋症とは本来子宮内に存在すべき子宮内膜*1が、子宮の筋層内へ入り込んでおきる病気のことです。子宮筋層内に入り込んだ子宮内膜も、本来の子宮内膜と同じ働きをします。つまり月経時に剥がれ落ち出血します。しかし、剥がれ落ちた内膜や血液を体外に排出することができないため、様々な症状を引き起こします。
 子宮腺筋症は、子宮内膜の組織が子宮筋層内にばらまかれたように広がり、やがて子宮壁が厚くなり、子宮全体が大きく膨れていきます。内膜組織が集中的に集まり、部分的に膨れる場合もあります。

*1子宮内膜:子宮の内側を被っている粘膜のことです。子宮内膜は、月経が終了する頃から排卵までの期間に、卵胞細胞から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響で、増殖し、厚みを増していきます。その後、排卵後には、卵胞ホルモン(エストロゲン)に加えて分泌される、黄体ホルモン(プロゲステロン)の両方の影響で、子宮内膜は、ビロード状になり、妊娠(受精卵の着床)に適した状態になります。そして、妊娠(着床)が成立しなかった場合、増殖した子宮内膜は不要となり、子宮から剥がれ落ち、血液とともに体外へ排出されます。これが月経(生理)です。

何が原因で子宮腺筋症になるのでしょうか?

 明確な原因は解明されていませんが、子宮内に存在する子宮内膜の組織が、何らかの原因で筋層に入り込んだと言われています。



子宮腺筋症は、どんな症状が出てくるのですか?

 一般的には、激しい月経痛や過多月経などの症状が見られます。また、不妊症の原因になることもあります。ただ、筋層内に入り込んだ内膜組織が微量の場合には、自覚症状がないこともあります。
 子宮腺筋症は、子宮筋腫子宮内膜症と合併することもあり、その場合、症状もより重くなります。



先生! 検査や治療はどのように行われるのですか。

 (1)検査方法としては、問診後、内診、画像検査(超音波、MRIなど)、血液検査などが一般的です。検査による痛みはほとんどありませんよ。さらに、症状が進んでいる場合、腹腔鏡検査を行うことがあります。腹腔鏡検査は、腹部に小さな穴をあけ、内視鏡で直接お腹の中を検査するため、入院や麻酔が必要となります。
 (2)治療は、主に薬物療法か手術療法の2通りで、症状や患者さんの状態によって治療方法が異なります。
 薬物を使用する場合、痛みを和らげる鎮静剤などの対症療法になります。一方、手術療法は、症状が重い場合に行われます。子宮腺筋症の多くは、病巣が子宮筋層内にばらまかれたような状態で存在するため、手術で病巣だけを取り除くことは不可能です。完全に治すには、現在のところ子宮全体を摘出するしかありません。しかし、腺筋症の病巣がある程度集まっている場合は、その部分だけを切除することがあります。病巣全てを取り除くことはできませんが、症状の改善になる場合もあります。
 症状と病態にあわせた専門医師による適切な早期治療を行えば、必ずよくなる病気ですよ。けっして怖がることはありません。お気軽にご相談下さい。

 
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