病気・症状 事典
3.産科・婦人科(産婦人科)で扱う病気と症状
乳腺線維腺腫(にゅうせんせんいせんしゅ)
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乳腺線維腺腫(にゅうせんせんいせんしゅ)とはどんな病気なのでしょうか?


乳腺線維腺腫とは、乳房にコリコリとした良性のしこり(良性腫瘍)ができることをいい、若い女性(思春期〜30代)に多く見られます。このしこりは、乳汁をつくる乳腺小葉の組織が増殖してできます。


何が原因で乳腺線維腺腫になるのでしょうか?


はっきりとした原因はまだ分かっていません。思春期以降に発症することが多いことから、卵胞ホルモン(エストロゲン)が発症原因の一つになるという考えもあります。



乳腺線維腺腫はどんな症状が出てくるのですか?


主な症状は、乳房に1〜3cm程のしこりができます。このしこりは、片方の乳房に出来る場合もあれば、両方の乳房に出来る場合もあります。また、しこりの数も1個〜多数と様々です。触れると、表面はなめらかで、コリコリとして硬く、痛みはありません。コロコロと動くのが特徴です。
乳腺線維腺腫は、乳がん等になることはありません。



先生! 検査や治療はどのように行われるのですか。


(1)検査は、まず問診によって、症状を伺います。次に、触診によって、乳房の状態を調べます。さらに、乳がん等の疑いがある場合、マンモグラフィー(乳房専用レントゲン検査)や超音波検査、針生検(乳房のしこりに針を刺して組織をとる)を行うこともあります。検査による痛みはありません。
(2)治療は、検査の結果、乳腺線維腺腫と診断されれば、基本的には、特別な治療は必要なく、経過観察することになります。
しこりが、明らかに大きくなったものや、発育が早いものは、手術によって切除します。手術は通院で行うことができ、傷跡もほとんどわからなくなります。
症状と病態にあわせた専門医師による適切な治療を早めに受けて下さい。決して怖がることはありません。
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